20121218 433万票余で初当選 猪瀬新知事が初登庁

By : Ryosuke Nakayama

Published On: 2013-12-29

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07:21

おととい行われた東京都知事選挙で433万票余りを獲得し当選した猪瀬直樹氏がきょう知事に就任し、初登庁しました。
 セレモニーは午前10時から行われ、東京消防庁の音楽隊が行進曲を演奏する中、幹部職員や議会関係者などおよそ1000人が拍手で新しい知事を迎えました。国内で行われた選挙で史上最多となる433万票余りを獲得した猪瀬氏は都の選挙管理委員会委員長から当選証書を受け取り、正式に知事に就任しました。その後、執務室に移動し、知事の椅子に座った感想について「434万人の民意を得て、今この椅子に座っている。改革のスピードに合わせて座り心地も良くなっていくだろう」と話しました。
 また、猪瀬新知事は都議会の各会派を回り、就任のあいさつをしました。都知事選で猪瀬氏を支援した都議会自民党の野島幹事長は「都知事選挙史上ギネスものだから。恐らく人類が終わるまで破られることはない記録ですから」と笑顔で話しました。これに対し猪瀬知事は「ギネスに登録でもしときましょうか」と応えました。都議会民主党では酒井幹事長は「お互いに民意の代表として、都政を前に進めましょう」と話し掛けると、猪瀬知事は「国ときちんと交渉しなければいけないことがいっぱいあるんで、議会とはできるだけコミュニケーション取っていけば誤解もなくなるし、何かあったらいつでもご連絡ください」と応え、酒井幹事長は「期待しています」とエールを送りました。議会では1971年の都知事選挙で美濃部亮吉氏が記録した361万票を上回ったことに触れ「僕は美濃部さんの票を超えたから、それを理解してほしい」とくぎを刺す場面もみられました。
 一方、職員に対しては「国ができないことを全部やる。一緒に頑張ろう」「434万票が集まりました。それは国は何もやってくれない、都が代わりにやってくれるだろうという期待。国ができないことを都がやるという使命感を持っていただき、皆さんと一緒にこれから4年間、やれることは全部やります。一緒に汗を流していただきたい」と呼び掛けました。また、ツイッターやフェイスブックなどインターネットの交流サイトを使って直接都民に訴える「攻めの広報」活動を行っていく考えも示しました。話を聴いた都の職員は「首都公務員として東京を支え日本を支えていく、国を改革していくという話が一番。(仕事で広報を担当しているので)攻めの広報をやっていけというのを肝に銘じて、しっかり取り組んでいきたい」「ツイッターを始めるというのが、私自身やったことがないので、覚えなきゃと思いました。かなりバリバリやる方なので、ついていければなと思います」などと話していました。
 猪瀬新知事は当面は副知事などの体制を変更せずに、来年度予算の詰めの作業を全力で取り組みたいとしています。

<就任会見 新知事としての意気込み語る>
 猪瀬知事はきょう午後に就任会見を開き、あらためて新知事としての意気込みを語りました。
 猪瀬知事は就任会見で「新しい都知事として本日、都知事になりましたという紙を(都選管から)頂きました。石原都政を継承し、かつスピードアップした改革、これが新しい都政です。石原さんより14歳若いので、若さをもっと表現していくつもり」と述べ、石原都政を継承するとしながらも独自のカラーを出していきたいと意気込みを見せました。
 「リーダーシップはオリジナリティーのことだ」という猪瀬知事は「まず、きょう都庁に来て指示を出したことは、全局でツイッターのアカウントを作れ(ということ)。いま準備に入った」「3・11(東日本大震災)の晩、『都営交通の地下鉄は(午後)9時か9時半に出る』とツイッターで打ったら、1万以上リツイート(拡散)された。いつ首都直下地震が起きるか分からない。危機管理としてのSNSは当然必要になる」と述べ、新都政の目玉政策としてイベントなどの広報や災害時の情報伝達にSNSを活用していく考えを示しました。また、国民支持率の低さが課題とされている2020年夏のオリンピック招致についても「SNSを通じて(五輪を)やりたいという都民の気持ちを広め、世論を喚起していきたい」と話しました。
 猪瀬知事は「副知事の経験を生かしながら都知事として仕事を進めるということに尽きる」とし、会見後に幹部職員を集めて行った初の庁議でも「これから4年間も一緒に全力で走りたい」と協力を呼び掛けました。この中で猪瀬知事は「隣の(副知事の)席から移ったような感じ。皆さんの顔ぶれも分かっている」「東京都の職員は100点満点じゃないよ、120点満点だよ。100点やるのは当たり前。あと20点は国のためにやる。国のためというのは日本全体のためです。だから夕張が破綻したら行く、東北の震災があったらすぐそこに行く(ということ)」「皆さんは“東京国”の大臣であり現場の監督。今までやってきたことをさらにスピードアップしてやると考えていただきたい」と述べました。
 13年半に及ぶ石原都政を基盤に、どう「猪瀬カラー」を出せるのか。議会対策なども含め、新都知事の手腕が問われます。

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